初々187
「人間は嫌いです。」そう、何も感じとることのできない顔で語る、ルミ(26)。しかし「セックスは好き・・・。」と少しだけ口角を上げて話していた。彼女の人間嫌いになった訳は、高校生時代に遡る。そうあれは彼女が吹奏楽部に所属していた頃の話である。アルトホルンを担当していた彼女は、生真面目な性格と、負けず嫌いな性格、そして自分に対してストイックなトコロによって部内では優秀な奏者として認識されていた。そんな自分は優秀な人間なんだと認識し、自分以外の人間は凡人なのだと蔑んで見ていた。彼女は可愛らしい外見と人に媚びを売らない性格からか、男子生徒だけでなく、女子生徒にも人気がある。そんな生徒だった。彼女は自分が人気があると認識はしていたが、それが嬉しいと思ったことはなく、むしろうっとおしいとさえ思っていた。自分が必要としている時にだけ、自分の希望に答えてくれる。それだけが他人の存在意義だと思っていたのだ。そんな性格で最初はチヤホヤされていたのだが、日に日に他の生徒からの不満が溜り、ついにはいぢめの対象にされてしまった。いぢめられていることは気づいていたが、むしろそんな扱いが彼女にとって理想の空間だったらしく、彼女はそれで満足
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2010/12/19