素人個人撮影、投稿。159
らんは夏が好きだ。夏になると素敵な出来事が沢山起こるからだ。毎年毎年、彼女の夏は最高の思い出となり、今の彼女を形作る礎となるのだ。梅雨が明け、夏の匂いが香る6月末、照り返す日差しの中、今日も彼女は最高の笑顔で素敵な出来事を探していた・・・。夏の素敵な思い出が初めて出来たのは高校生の頃、部活動の夏合宿のことだった。高校に入って初めての夏休み、夏の開放感が少し彼女の背中を押してくれた。汗をかきながら部活に熱中している先輩の背中を見て、彼女は心ときめかせていた。今日こそ、今日こそは先輩に告白しよう。そう胸に誓いながら。そして練習は終わり、夜の自由時間に彼女は決断した。先輩が一人になる瞬間を待ち、勇気を出して声をかけた。「センパイ・・・」。やぁ!と爽やかに振り返るセンパイ。それだけでもう胸がはち切れんばかりに躍動していた。入学してから今までずっと思ってきた憧れの人、その人を前にして冷静で居られるわけがなかった。「あの・・・その・・、」とモジモジした態度で言葉が上手く出てこない。センパイは不思議な顔をして、それでも優しい笑顔で彼女の言葉を待ってくれた。そして辛うじて紡ぎだした言葉が「すきです。」だった。センパイはあっけ
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2012/06/27