初々202
「私、家がないんです。」彼女は深刻さの欠片もなく、明るく応えた。人生を舐めきっているのだろうか、家がないことに対して、大した危機感も感じず話しているように見えた。私は風俗の面接官を長年やっているが、最近彼女のような女の子が急激に増加している。お金が簡単に稼げるという魅力だけで、自分のカラダを男に売る。そんな考えを安易に実行してしまう少女たちに私は少なからず危機感を覚えた。彼女は「お金が貰えればなんでもする」というが、どこまで出来るのだろうか。風俗の面接という形で面接しているが、最終的にはもちろんAV撮影まで持っていくつもりだ。私としては、簡単に引っかかるカモなので嬉しいかぎりのだが・・・。彼女が家をなくした経緯は、働いていた職場が潰れたことが原因だという。東京に出てきてからアルバイトをしながら、自分で家を借りてギリギリの生活をしてきた。その日もバイト先に出勤したのだが、店内に入ってみると従業員がなぜかみんなソワソワしていた。どうしたことかと、先輩社員に聞いてみると「店が潰れた」と半ば諦めて自嘲気味に言ってきた。正直あまり儲かっているように見えなかった店だったが、さすがに潰れることはないと踏んでいたが、実際そう
2084回
2011/01/01